浄土真宗本願寺派 松光山 西林寺

『 ベトナム盆法要 』

2022年8月28日(日)午前10時ー
今日は、西林寺において『ベトナム盆法要』が務まります。

今回は敬虔な仏教徒であるヴーヴィン総領事の退任お別れ会でもあります。

当初『ベトナム人仏教徒、300名でお参りしたいー』との事でしたが、コロナ禍のため『なんとか60名くらいであればー』と。人数制限を設けての法要でしたが、いざ、蓋を開けてみると、、べトナム人仏教徒120名でのお参り。

…いいですねぇ。
このアバウトさがアジアらしくて好き。(笑)

彼ら彼女ら、ベトナム人仏教徒の皆さんは本当に礼儀正しい。

皆さんちゃんときれいに靴を揃えて本堂へ上がり、法要前には自主的に本堂の掃除・雑巾掛けまでしていただきました。

am10:00、法要勤修。

本堂は、ベトナム人仏教徒の皆さんで満堂。

今回の法要にお参りされたベトナム人仏教徒の皆さんの大半は20代〜30代の皆さん。

日本で大変な生活を送る彼ら彼女らの「心」に少しでも寄り添えられたらー

カンボジアに続き、ミャンマー、そして今回ベトナム仏教徒の皆さんと共にお参りです。
同じ「仏教徒」として、彼らの大切にする「心」を支える今回のご縁ですー

法要前、仏教讃歌。男性の方の歌が始まりー

ベトナムの伝統舞踊が披露されてー

お寺の鐘の音と共に、法要が始まります。

ベトナム盆法要、厳修

ベトナムの皆さんの法要形式にのっとって、私も一緒にお参りさせてもらいます。

国籍を超えて、一緒に阿弥陀様の前で合掌をさせていただくー
本当に有り難く、尊いご縁でした。

はじめに、私が三奉請、そして讃仏偈のおつとめ。

皆さん、最後まで合掌の姿でおつとめを聞いてくださいました。

その後、神戸にあるベトナム寺院『和楽寺』ご住職の釈徳智 師によるベトナム式のおつとめです。

ベトナムのお経はわかりませんが、途中から『ナ〜モアミダブ、ナ〜モアミダブ〜』と、
はっきり聞こえてくるお念仏の大合唱にはとても驚きました。

言葉や仏教のスタイルに違いはあっても、阿弥陀さまをお敬いする気持ちは同じなんだ、、 と。
彼らとの距離が近く感じた瞬間でした。

彼ら彼女ら、若いベトナム人仏教徒の皆さんの、ほとけさまを敬う真摯な姿勢と、その心に触れることができたことが本当によかったです。

おつとめ終了後ー

仏様に献華、そして参加者の皆さん方に、華のついた参加リボンの贈呈です。

法要前、この瞬間のために何度も緊張した面持ちでリハーサルを重ねていた皆さん。

お華を無事に受け取り、仏様にお供えします。

そしてみなさんにも一人一人配られました。

自分自身と向き合う時間

その後、胸に手を当てながら瞑想の時間。

阿弥陀さまの前で、お浄土へ先だったご家族やご親族を想い、また故郷の人々に思いを馳せながら、自分自身は「生きている」のではなく、周囲の様々な人々のおかげで「生かされている」という視点に改めて気付かせていただく、、そんな自分自身と向き合う時間を過ごされているようでした。

今日の法要の意味と自分自身が向き合い、心へ落とし込む時間。本当に素晴らしいと思いました。

ベトナム仏教徒の皆さんに少しだけお話しをさせていただきました。

終了後、ベトナム領事館から記念品をいただきました。
大したお構いもできなかったのに、、恐縮でした。

今回、はじめて協力させてもらったベトナム盆法要。
様々な“ 気づき ”を沢山いただいたとても貴重なご縁でした。

ベトナム僧の釈徳智師いわく、ベトナム人にとって、お寺は「行く場所」ではなく「帰る場所」だそうです。
その中で『日本ではベトナム人仏教徒が帰る場所がないんですー』と、言われた言葉が今も心に響いていますー

元々福岡でのベトナム盆法要は、北九州の永明寺さんが大切に育んでこられたご縁。
そのご縁を大切につなぎながら今回西林寺でお迎えいたしました。

今後博多では、吉塚市場と協力して、吉塚御堂をベトナム人仏教徒の「帰る場所」として使っていただき、まさに「食」と「心」を支える市場との共生を目指していきたいと考えています。

ベトナム人仏教徒の皆さんとは、これから交流が続いていきそうです。
今回関わってくださった様々な方に心から感謝しています。本当にありがとうございました。

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