2022年10月31日(月)〜11月2日(水)迄の3日間、今年も無事に報恩講をお勤めすることができました。
お天気は三日間ともに快晴。気候的にもお聴聞するにはとても良い日和となりました。
報恩講とはー
『報恩講』とは、宗祖親鸞聖人のご遺徳を偲ぶ、浄土真宗で一番大事な法要です。
親鸞聖人の御命日は、旧暦の11月28日。新暦では1月16日にあたります。
この間、お東のご本山 真宗本廟さまでは旧暦に合わせ毎年11月21日〜28日まで報恩講が勤められ、浅草 東本願寺さまは11月23日〜28日に勤まるそうです。私ども浄土真宗本願寺派のご本山 本願寺(西本願寺)では、新暦の御命日に合わせて、毎年1月9日〜1月16日まで報恩講がつとまります。
全国の真宗寺院においては、その前後、早いところでは北海道では雪が降り積もる前の9月頃よりシーズンとなり、一般真宗寺院では10月中旬から翌年の1月迄が “ 報恩講シーズン ”として、各お寺で報恩講がつとまります。
西林寺においては、今年は10月31日から3日間、一日一座でおつとめしました。
初めての試み、自作自演の『雅楽』。
今回は、初めての試みも敢行。
本来であれば、二日目の法要では組内の雅楽の楽人さん方にお越しいただき、毎年賑々しく法要を行なっていました。
しかしコロナ禍ということもあり、他のお寺さんへ配慮し、今年までは楽人さんに来ていただく事を我慢することにしました。
…しかしながら『正信念仏偈作法』を行うにあたり、入退堂の際、やっぱり雅楽の音色がないとどうにも締まらない。。。
そこで、今年は法衣の袂に携帯電話を忍ばせ、Bluetoothで操作。あらかじめiTunesに入れておいた雅楽を再生させ入堂。一連の作法が終わったら自分で曲をフェードアウト。法要が終わったら再び、雅楽を再生。何事もなかったかのように退出。。。
・・・終始今までにない緊張感がありましたが、導師登礼盤と共に、自身で雅楽の曲目を操作できるということが今回の大きな発見と収穫でした。
とはいえ、やっぱり雅楽の生音には敵いません。
来年こそは楽人さんにおみえいただき、賑々しく行いたいと思います。
ご講師は、紫藤 常昭先生
今年の報恩講、ご講師は早良組 徳常寺ご住職の紫藤 常昭先生。
先生には三年に一度、報恩講にお越しいただいています。
先生曰く、西林寺の報恩講はこれで13度目のお取次だそうです。・・・本当に有り難いです。
ご法話の後、先生が一言、
『西林寺のお同行は、いつも反応が良いから本当に話しやすいねぇ。ありがたいですよ。こういう雰囲気というのは、すぐにつくろうと思ってつくれるわけではない。長年の積み重ねからくる西林寺さんの法要の雰囲気だねぇ。』と、、。
・・・とっても嬉しく、有り難い言葉でした。
今年の法要は特に、皆さん声高らかに一緒に正信偈をおつとめし、前のめりでウンウンと頷きながらご法話に耳を傾け、時に大笑いし、時に涙しながら終始笑顔でご法話を味わっておられる姿が印象的でした。
この三日間を振り返ってあたらめて思うことは、我々僧侶が一方的にお参りをしご法話を行うのが法要ではなく、僧侶・ご門徒が一体となって法要・法座の場をつくりあげていくー
そのような環境づくりと、受け継がれてきたこの「雰囲気」をこれからも大事にしていきたいと、改めて思ったことでした。
今年の行事も残すところあとわずか。最後まで気を抜かず務めていきたいと思います。
今後の西林寺行事予定:
① 12月13日(火)『 西林寺婦人会定例会 』 13:30より
※11月13日は定例会はありません。
② 12月24日(土)『 西林寺 餅つき会 』13:00より
③ 12月31日(土)『 除夜の鐘/修正会・元旦会 』 23:45より
皆さん、どうぞぜひぜひお参りください。