京都散策の最後は、今回一番行ってみたかった場所へー
その境内にある元宿坊に『D&DEPARTMENT KYOTO』はある。
さらに境内の旧お茶所と思われる場所に「d」が運営するカフェまで(!!)
中をのぞいてみると、阿弥陀さまが御安置されたカフェに、
今風の若い女性や、デートで利用しているであろう若者カップル、
お仕事を終えられた職員さんらしき方々が楽しそうに談笑されていた。
・・・良い意味でとても新鮮なカルチャーショック。
さらに衝撃的だったのは、旧宿坊をリノベーションした店舗。
福岡でもお馴染みD&DEPARTMENT。「ロングライフデザイン」をテーマに、
物販・飲食・観光を通して地域の「らしさ」を見直す。このお店の10店舗目はなんと●光寺派のご本山。
京都造形芸術大学をパートナーに迎え、京都の工芸品やロングセラーの生活道具を紹介している。
商品が並ぶ中に、モレスキンのノートブックと一緒にお念珠が(!)
ご本山のリーフレットと同列にCOMME des GARCONのショップカード(!)
店内の商品の合間合間には、ご本山が出している出版物や●光寺派の標語リーフレットなどが随所に置いてあり、
このお店を目当てに訪れた若い女性が、自然と手に取ったり、記念に持ち帰っている姿を見た。
若者へ、ほとけさまのご縁を紹介する ” 魅せる切り口 ” が随所に散りばめられていました。
さらにこのお店に併設されたギャラリーでは、
ひとつの「お念珠」ができるまでにに、どれほどの職人が関わっているか紹介されたものが展示。
『念珠のこころはいとおかし』展
各宗派によるお念珠の持ち方の違いなどもわかりやすく紹介。
買い物や遊び心の延長線上に、若い人たちが仏さまとのご縁に触れる仕掛けが随所に施されていました。
・・・何かとても嬉しくなって、お客さんがお店からいなくなった後、若い女性店員さんにお話しを伺いました。
そもそも「観光寺院」ではない浄土真宗のお寺。
その中でこちらのご本山では、「広く若者にも阿弥陀さまとのご縁にであって欲しい」、
そんな願いからこのお店を誘致されたのだそう。
当然、当初は様々な反対もあり、OPENまでに2年間かかったそうですが、
今では店員さんをはじめ、若い人たちで朝8:30から境内でラジオ体操が始まり、、
旧お茶所のカフェでは、毎朝7:30〜8:30までご法話があっているそうで、
そのお話が「わかりやすい!」と、若い人の間でも評判なのだとか。
話を伺った店員さんも、たまに朝早く起きて、ご法話を聴きに行くこともあるという。
また夕方になるとお寺の梵鐘が鳴るのだが、
場合よってはその鐘を一般の方にも突かせてあげているのだそう。
僧侶と若者のコミュニケーションも、様々な場面で生まれているとのことー
・・本願寺派では考えられない、若者で活気あるご本山の姿を目の当たりにさせられました。。
ここまでのカタチができるまで、きっと大きな勇気を持ったご決断だったと思われます、、。
ただやみくもに若者向けのお店を誘致するのではなく、
お互い理念、尊敬と尊重、深い理解があってこそ生まれた、素晴らしいカタチだと思いました。
こちらのご本山の、その大きな器量に感服です。
短い時間の中での京都散策、本当に有意義で沢山の刺激をいただいた一日でした。