浄土真宗本願寺派 松光山 西林寺

『 HORROR GAME SHOW 2025 at 西林寺 』

2025年11月15日(土)、挑戦的な試み、【 HORROR GAME SHOW 2025 at 西林寺 】、無事大盛況にて終えることができました。

お寺の山門は、いつもと違った雰囲気に。

当日は、ホラーゲームの最新からインディー作品まで遊んで体験できる展示ブース、文化・ゲームの視点から生と死、恐怖を語り合うトークもあり、遊ぶ人も、つくる人も、みんなが「ホラーの面白さ」を共有するという一日。

主催は、OneSmallStepさん。

当日はスタッフ関係者50名、遠近各地から300名以上の人が集まり、家族連れや高校生・大学生、若いゲームファンを中心に多くの方々がお寺に足を運びました。

会場では各社のホラーゲーム試遊ブースに加えて、特別体験ゾーンもあり、一日楽しめるイベント。

本堂内全体を回遊してもらうためシールラリーも実施され、各ブースを遊ぶごとにシールを貼ってもらう形で、皆さん楽しそうに本堂内を回遊されていました。

VRの体験ブース。

突然、ワー!ギャーーー!!と、お寺で叫び声が飛び交う異様な雰囲気。(笑)

【 サイレント・ヒル 】ブースも登場

なんといっても今回の目玉と言っても過言ではないホラーゲーム界の金字塔、あの【サイレント・ヒル】最新作が『特別体験ゾーン』として登場。

大人気ゲームのこちらは整理券が配られ、18歳未満禁止の囲いの中に入れた方は20分間、サイレント・ヒルの世界観に没入していました。

境内ではー

キッチンカーも登場。

沖縄そばの【美らそば】さん、

【吉塚御堂珈琲】さんが、飲食を提供してくださいました。

ホラーゲームショー開催のきっかけ

元々は夏、ゲームクリエイターの安武聡太さんがお寺へ相談に来られたことから始まります。

『 お寺でホラーゲーム・ショウを開催できないでしょうか? 』と。

…聞いた瞬間、直感で『 ナシの案件だな 』と。
ただ即断るのも失礼なので、一応最後まで話を聞かせてもらった後お断りしようと考えていました。

すると、安武さん:『 私はそもそも“ 死 ”というものが怖いんです。この恐怖とどう向き合っていけばいいのか?住職と本堂でトークセッションできませんか?』と。

このイベントをお寺で行うからには「死と向き合う」というテーマを、軽く扱いたくない。
ホラーゲームを通して、そのことをきちんと考える場にしたいと安武聡太さん。

…これはもはや、若い人たちへ仏法に触れていただく、れっきとした“ご縁づくり”の企画だなと、、。

リアルな「生と死」について考えてみる

日頃バーチャルの世界で「生と死」をプレイする人たちと、お寺で、リアルな「生と死」について考えてみる 』。

これはとっても大事なことではないのか、、。

もちろん無理してやらなくても良い事ですが、“ これはお寺を預かる住職として逃げてはいけない “と。

受けて立つことにしました。
…とはいえ『お寺でホラーゲーム』とは、そもそもがスーパーリスキー。

…本当に大丈夫だろうか、、
開催当日まで自問自答を繰り返しながら迎えた当日でした。

このイベントの表面だけをご覧になった方からはきっとバッシング、お叱りを受けるんだろうな、、、と思いながら、覚悟をもって臨んだ一日でもありました。

意外にもトークを目指して来られる人

16:00ー
OPENと同時にたくさんの人が押し寄せ、本堂はたちまち人、人、人で溢れかえり、異様な熱気に包まれました。

住職 × ゲーム開発者トークセッション

いよいよ私とゲームクリエイター・安武聡太さん(偶然にも同じ苗字!)によるトークセッション。

MCは地元メディアで活躍されているリトルモンスターエンターテイメントの金子朋未さん。

本堂正面にはたちまち人が集まり、腰を下ろしてはじめて本堂内はいつのまにか満堂に。(汗)

そして始まったトーク。
今日のこの日に至るまでの葛藤と決断について話しをした後、話題は「生と死」、「恐怖」について。

私の方からは、まずもってここは「浄土真宗本願寺派の寺院」であること。

浄土真宗では、「おばけ」や「幽霊」の存在そのものを問題にしない立場であること。
「幽霊がいる・いない」ではなく、「人間の迷いや苦しみとどう向き合って行くか?」を大事にしていること。

仏法は、おばけや亡き人を成仏させるためにあるのでなく、『 私自身のために説かれた教えである 』という立場を明らかにした上で、娯楽としての「Jホラー」というジャンルの特徴、日本と西洋の「恐怖」の表現方法の違い、幽霊話がなぜ夏場に語られるようになったのか?など、クリエイターの安武さんとトークしました。

そこから話題は「生と死」を考える上で、お釈迦さまが仰せになられた『人生は苦なり』という言葉から、私たちが避けることのできない『 四苦八苦 』のお話。
仏教の「生と死」の向き合い方についてお話しさせてもらいました。

そして最後は、今日私たちがゲームの世界で「生と死」を楽しむことができるのは、平和な世の中があってこそ。
私たちのこの環境は、決して「当たり前」ではなく、「有ることの難しい」日々を送らせてもらっているのだから、日々の暮らしに感謝してゲームを楽しみましょう、と終えました。

参加者の皆さんは終始真剣な眼差しで、時に大きくうなづきながら聞いてくださる姿に感動さえ覚えました。

トーク終了後、話を聞いて下さった方々から『今日は住職のトークを目指してきました』、『四苦八苦の話が自分の中で腑に落ちた』など、涙が出そうなくらい嬉しい言葉を沢山いただきました。

中には、神戸から新幹線に乗って日帰りでこのイベントへ来られたという高校三年生の男の子。聞けば、今日のトークを楽しみに来たのだそうです。

高校生:『世界を見渡しても前例のないお寺のイベント、本当に参加できてよかった』と。(涙)

…リスクをとった甲斐がありました。
「死と向き合う」というテーマを軽く扱いたくないという思いから、話し引き出してくださったクリエイター安武さんには本当に感謝です。

当日のトークの模様は、グラフィックレコーディング・アーティストによって、リアルタイムで話の内容がまとめられ、描かれてました。

トークに合わせてどんどん紙の上に言葉とイラストが増えていきます。すごい、、。
トーク終了後も話しを振り返ることができて、これは本当に素晴らしかったです。

その後もホラーゲーム開発者によるトークセッションもあり、九州のゲームファンにはたまらない一夜となりました。

…あたくしも、VRホラーゲーム初体験。

・・・こうして夜9時まで、ホラーゲームショウは大盛況にて幕を閉じたのでした。

OneSmallStep関係者の皆さん、本当にご苦労様でした。

最後は、ゲーム開発者の皆さん、お手伝いをいただいたフタッフの皆さんと共に記念写真。

『 ホラーはいつだって新しくて、面白い!』を合言葉に集まられた皆さん。
ゲーム愛に溢れた皆さんとの交流は、多くの気づきをいただきました。
そして私自身も一僧侶として、様々なことを考える本当に貴重なご縁でした。

皆さま、ありがとうございました。

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