日記帳

日記帳

大晦日、除夜会/元旦会。

2020年12月31日(木)am11:20ー

新年を迎える40分前ー

すでに中学生達が続々と集まってきています。

今年はソーシャルディスタンスの徹底と、二度の消毒をお願いしています。
ぜんざいのお接待は中止に。

『除夜』とは、『古い1年を除いて新しい年を迎える夜』という意味で、大晦日の晩のこと。

お寺の鐘(梵鐘 -ぼんしょう-)」の音は、
仏さまの清らかな声とそのみ教えといただきます。

除夜の鐘をつき、その音を聞く事で、
この一年に自らつくった罪の深さを自覚し、煩悩を振り捨てて、
報恩感謝の穏やかな心になって新しい一年を迎えるー

除夜の鐘は、そのような意味で鐘を撞き、音を聴きます。

親鸞聖人は、私たちはすべて煩悩具足の凡夫と言われました。

具足とは、煩悩の塊という意。つまり、私たちは煩悩の塊ということ。
凡夫とは、そんな私たち人間のことです。

お釈迦様は、人間には『3つの毒のある煩悩』があると言われます。
これを『三毒の煩悩』といい、三毒とは、貪欲(とんよく) 瞋恚(しんに) 愚痴(ぐち)で、
「欲の心」や、「怒りの心」、「うらみや妬みの心」です。

私たちは、そんな『煩悩の塊』でできていて、
頭の先から足のつま先まで煩悩だらけの人間です。

そんな『数多くの煩悩を抱えている私』と自覚しながら、新しい気持ちを胸に新年を迎えるー
これが『除夜の鐘』を撞く大事な意義なのですー

pm11:45、修正会

pm11:15、まずは鐘楼堂にてお勤めが始まります。
重誓偈をおつとめした後、いよいよ除夜の鐘を撞き始めます。

浄土真宗では「108」にこだわることなく、鐘を撞くことが多い事から、
西林寺においても、毎年来られた方全員に鐘を撞いていただきます。

今年は「125回」。

今年はコロナで随分少ない人出だろうと覚悟してましたが、
例年程ではないながらも、沢山の方に来ていただきました。

実際に本堂へお参りへのみ来られた方も会わせれば、
沢山の方が今年も除夜の会/元旦会にお参り頂きました。

本堂ではー

午前0:00、新年を迎えた同時刻から『元旦会』が始まりました。

『元旦会』とは、元旦の法要という意味です。
新年を祝うと同時に今年もお念仏と共に日々を送らせていただく誓いを新たにする法要です。

小さなお子さんもご一緒に。
有り難いですね。

『正信念仏偈』をおつとめした後、住職の新年のごあいさつと共にご法話。

今年はコロナ禍で蔓延する「三毒の煩悩」のおはなしを絵と共に。(笑)

ご家族連れの方、若い方〜ご年配の方まで、
こうして新年のおつとめを一緒にさせていただき、本当に有り難いことでした。

今年一年お世話になりました。

今年はコロナで色んなことが不完燃焼でした。
でも、コロナだからできたこともありました。

まだまだコロナ渦は続きそうですし、思い通りにならない事も多々あると思いますが、
変化に対応できる柔軟な姿勢を持ち、臨機応変に、

「今、何だったらできるのか?」

を冷静に見極めながら、変化を恐れず、前を向いて進んでいきたい。

皆さま今年一年、どうぞよろしくお願い致します。

西林寺 住職
安武義修