日記帳

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伝道院にてオンライン講義。

2022年1月26日(水)、伝道院の講義でお話させていただくご縁をいただきました。

残念ながら京都に出向くことなくオンラインにて『多文化共生』と言うテーマで3時間のお話。
伝道院を出ていない私にとっては「場違い」であり、あり得ないご縁でしたが、…こんな光栄なことはありません。

話を聞く側も3時間の長丁場で退屈しないよう、スパイスを効かせた写真構成で、Keynoteで3時間分。

毎日3〜4時間 × 二週間を費やし、Oコンマ何秒にこだわって徹底的に資料を作り込んで臨みました。

…しかしながら、オンラインということで、場の空気感や受講される方の表情がよく掴めないまま、ひたすら3時間話し続けて終わるという、、(苦笑)
非常に難しいご縁でしたが、13:30~16:30迄。

・・・終わってみれば16:32迄話し続けて、終了。(汗)

質疑応答の時間をつくれなかった事が反省点として残りましたが、一切の後悔はありません(笑)

受講生の皆さんにどう伝わったか、残念ながらやり取りを交わす事なく終えたのでわかりませんが、・・・今、私にできる事のすべてを出し尽くして終えました。

伝道院で「多文化共生」。

昨年、伝道院からこのお話をいただいた時、とても戸惑いを感じました。

伝道院にて浄土真宗のみ教えを学び、深め、やがては布教使の先生としてご活躍されていく方々に、一見すると、”関連性のないもの”にも見えてくる『多文化共生』というテーマ。その中で、なぜ私が呼ばれたのか?その意味を問い続けながら準備した2ヶ月間でした。

今、お寺の取り巻く環境は本当に大変な時代となりました。

これまで「ご法話を聴かせていただく」というありがたい空間での、いわば『整えられた場所』でのご法座そのものが成立しにくい時代となってきました。
特にこのコロナ禍においては、ご法座そのものを開くことが難しい時代となっています。

お寺の取り巻く環境が益々厳しくなる中で、伝道院で学び、深めてこられた「ご法義」をどうアウトプットしていくか?

布教の場はもちろんのこと、これまで仏教や浄土真宗のみ教えにご縁のなかった方へも、ご自身で『仏さまとのご縁づくり』を創出していくー …そんな「企画力」がこれから益々大事になってくるのでは、と。

現代社会の諸問題について「知る」ということー

そのためには、今、伝道院で学ばれている事をベースとして、世の中で起きている「現代社会の諸問題」についてまず「知る」ということ。
そこを踏まえた上で、各お寺での異なる環境や地域に目を向けた時、どんな社会課題があり、
一僧侶として、お寺として、
どんなことができるのか?どんな役割があるのか?を考え、

その中で「ご縁づくり」について考えてみるー

…そんな意図が、今回の講義にはあるのだろうと理解しながら、実際に社会問題に取り組む一例としてお話しさせてもらいました。

僧侶としてなぜ多文化共生をテーマに商店街再生に取り組むのか?

自分自身においても、「僧侶としてなぜ多文化共生をテーマに商店街再生に取り組むのか?」を見つめ直す本当に良い機会になりました。

これは「縁起」ということにも関係してきますが、私自身、様々な因果関係の中で、今の私がここに存在しています。
お寺の子として生まれ、両親をはじめ、様々な方からお育てをいただいて今の私があるわけですが、『地域に育てられて今の私がある』という思いも、住職になってから特にその思いを持つようになりました。

…その中で、誰か特定の方へ何かを恩返しをしたい、というよりは、地域へ、次の世代へ、『恩送り』をさせていただきたい、というそんな思いです。

私の尊敬する松月博宣先生が以前、大きな組織で何かを変える、あるいは事を起こす時には、

お手柄はすべて差し上げる、お手柄はすべて阿弥陀さまの気持ちが大事』と、お言葉をいただいた事がありました。

まさに、その通りだと思いましたし、今の活動の根底にこの言葉があります。

今回の商店街における「多文化共生」は、『お手柄はすべてお釈迦さま』。

私にできる「恩おくり」を、これからも無理をしない程度に、できる範囲で、継続した活動として行っていきたいと思います。