2023年6月21日(水)、突然出版社の方からお寺へご連絡があり、
以前、福岡市仏教会の当番宗を務めていた頃に制作した、
コロナ禍における法語のポスター『やさしさの三密』が、
小中学校の道徳教材として、先生向けの参考書に取り上げられる事になったとのこと(!)
『学級経営に生きる 5分でできる 小さな道徳授業3』
9月全国書店にて販売。
小学校、中学校でのいじめ問題や多様性をテーマに、学校経営に生きる小さな道徳授業の実践記録が収録された参考書。
どなたか先生が、このポスターを題材として道徳授業をされた例が収録されるとのこと。
当時のこのポスターを教材として5 分~15 分程度で実施できる小さな道徳の授業実践として提示されるそうです。
いかに伝えるかー
『中身がどれだけ優れていても興味をもってもらえなければ、
価値がないことと同じになってしまう。その入り口となる外見はすごく大事。』
佐藤可士和(アートディレクター)
『言ってることはいいんだけど、見かけがショボいっていうのは一番良くない。
言ってることがいいんだったら、見かけがいいほうがもっと伝わる。』
坂本 龍一(音楽家)
コロナ禍における法語ポスターは、当時福岡市仏教会に所属する那珂組が当番宗だった時代に制作しました。
当時の会長さんは浄福寺の佐々木成明ご住職。私も事務局長としてお手伝いさせていただきました。
様々な法要・行事を中止せざるをえない状況の中で、
今だからこそ、仏教の御教えを世に伝えなければいけないのではないかー
そんな想いから法語のポスターを制作することにしました。
文言を発案してくださったのは妙楽寺の原田宗明さん。
そこから諸先輩方と共に、那珂組ワンチームで制作にあたりました。
第一回目ポスターは『 蔓延に注意!三毒の煩悩 』(2020年)
コロナ禍にあって、人と人の関係が希薄や疑心暗鬼になっていく今だからこそ、仏法の御教えを伝えたいー
・・・そのためにはどうしたら広く伝えることができるだろう?
私たちが考えたのは「デザインを整えること」でした。
既存の言葉に「デザイン」を加えることでより多くの方へ届けようと試みたのでした。
文言は同じでも、フォントや背景のデザインを少しずつ調整し、やわらかな、優しい言葉に整えて発信したい、、
最終的に出来上がったのが、このポスターでした。
今でもこのポスターをお貼りいただいているお寺さんを見かけると、本当に嬉しくなるものです。
今回、このような形でまさか教育関係の方で取り扱われるのは想定外でしたが(笑)、完成された言葉に、さらに外見を整えると、伝わり方が全然違う、、その一例となれたことはとても嬉しい事でした。
当時デザインを担当してくれたNannyさんには心から感謝です!