日記帳

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西林寺 仏前結婚式。

2021年11月21日(日)、西林寺にて久々の仏前結婚式がつとまりました。

お二人の許可をいただいて、当日模様を少しご紹介させてもらいます。

『 仏前結婚式 』

今年の7月、埼玉在住のY様から突然『お寺で仏前結婚式ができますか?』とお電話をいただきました。

話しを伺うと、旦那さまの実家がある福岡で、親族だけの食事会を予定していて『市内のお寺で仏前式を行いたい』と。

埼玉より、『福岡』『仏前結婚式』で検索したところ、当山の仏前結婚式の様子がでてきて『ぜひお願いしたい』とのことー

・・・住職として、こんなに光栄な事はありません。

『仏前式』を選んだ理由は、おふたりの大好きだったおじいちゃん、おばあちゃんが亡くなられて、お二人へ、これまでの感謝の思いを込めて仏前式で行いたいとのこと。

とっても心優しいおふたりの気持ちに、手づくりながら精一杯のおもてなしとおつとめ、ご法話で、お二人の門出をお祝いさせてもらいました。

おつとめ後ー

司婚の言葉、そして「仏前式」らしく “ 記念念珠の授与 “、そして指輪の交換を行なった後、祝辞をかねてご法話をさせていただきました。

浄土真宗の宗祖 親鸞聖人は、恵信尼さまと夫婦の契りを結ばれた際、お互いのことを大変尊敬の念をもって、敬い合われたと言います。
それは一言で言えば、『敬愛』という言葉で表されます。

広辞苑で調べると、『敬愛』とは「尊敬して、親しみの気持ちを持つこと」とあります。
つまり、ただ「愛す」という前に、お互いを尊重し合い、敬いあって愛すということです。

我々、浄土真宗に生きる者の原点は、この『敬愛の心』を持ってお互いに支え合い、歩んでいくという事が大切なことではないでしょうか。

そして、『仏前結婚式』とは、単に形だけを行う儀式ではありません。
私が今日ここに存在しているのは、ご両親、おじいちゃん、おばあちゃん、更にはひいおじいちゃん、ひいおばあちゃん、そのまたおじいちゃんと・・・
いのちのバトンが脈々と受け継がれてきたおかげでもあります。

そんな不思議なご縁の中でいのちをいただき、星の数ほどある多くのご縁の中から今、こうして結ばれたおふたり、、。

・・・まさに、お二人が「仏前結婚式」を行いたかった意図としてあった、これまでお育ていただいた方への『感謝の心』で、一緒に阿弥陀さまの前で手を合わせたことでした。

仏前結婚式を終えてー

コロナとなってから、ずいぶんと慶びごとがなくなっていました。
西林寺においても久しぶりの仏前結婚式。本堂において、皆さんが幸せいっぱいの笑顔で談笑される姿は本当にいいものですね。

仏前式終了後、新郎さんから、『いやぁ仏前結婚式、ほんとよかったです!』と仰ると、間髪入れず新婦さんが『でしょー!?』と嬉しそうなお顔。

…『でしょー!?』の短い言葉が、私達にとっては何よりも嬉しい言葉でした。

今日は本当に嬉しく、光栄で有り難いご縁でした。
新郎新婦のおふたり、ご両家の皆様、本当におめでとうございます。
末長くお幸せに!